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memory of children

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おめでとう、僕達の大切な人。

OP前の幼馴染み三人衆。



俺は竜騎士のカイン。
幼馴染が二人いる。
白魔道士団に所属しているローザと、飛空艇団『赤き翼』の部隊長のセシル。
この二人が最近とても怪しい。

「あらカイン、お疲れ様。どこも怪我はしてないかしら?」

「ああ、大丈夫だ。ありがとうローザ」

「やだ!もうこんな時間!ごめんなさいカイン、バタバタしてて…またゆっくりお話ししましょう」

ローザはこんな感じだったか。
そしてセシルだが…はっきり言って、俺はセシルに好意を寄せている。もちろん俺だけの秘密だが…
そんなセシルも、最近怪しい。

「セシル、お前も戻ったか」

「やぁカイン、君もお疲れ様」

「セシル、この後時間空いてるか?」

「え?あ、えっと…ごめんカイン!僕ちょっと用事が…」

「セシル…お前は前も俺が誘ったのを断ったな?何があるんだ?」

「た、たまたまだよ、それじゃカインおやすみ!」

二人とも揃いも揃って怪しい。
とくにセシルに『用事』というのがとてつもなく怪しい。
俺以外と交友関係があると言えば、ローザや部隊の部下くらいしか思い当たらない。
しかしローザもこの調子じゃ…二人して俺に黙って何かをしているという事か?
くそっ、他の奴ならまだしも、セシルが絡んでいるとどうも黙っておけん。
そうして俺は腕組みをして考え事をしていると、決定的な瞬間を目撃してしてしまった。

「…ごめんなさいセシル、遅くなってしまって…」

「大丈夫、じゃあ今夜も僕の部屋で……」

「ええ、すぐに支度して行くわ…」

見てしまった。くそ、これじゃ俺が悪者みたいなポジションじゃないか!
ローザの奴、いつの間にセシルと…いや、昔から俺たちは仲が良かったが…しかしいくらローザでも許すわけにはいかない。
真実を突き止めるにせよ、今夜だ。
俺は部隊の寮に戻って着替えやら支度を済ませると、再び城に戻る。
おっと、ローザだ。
丁度ローザも城にきたのか、向かう先はもちろんセシルの部屋だった。
どう問い詰めてやろうか、俺はセシルの部屋へ向かう前の階段であれこれ考える。
そして俺の結論。
――どうせ問い詰めるならどっちでも一緒だ。
単純明快な答えだ。だが俺の決意は固い。
俺は気付かれないように階段を上がり、戦場で養われた五感を研ぎ澄まして扉を開けた。

「セシル!ローザ!お前らなにコソコソと――」

と、怒鳴って半分驚かせてやろうとしたら。

『ハッピー・バースディ!カイン!』

ぱぁーん、と小さくも驚くほどのクラッカーのリボンが勢いよく飛び出してカインの頭や肩にその跡を残す。
一瞬何が起こったのかわからず、カインは扉に足を踏み入れたままの状態で固まっていた。

「ほら、カインこっちよ!」

ローザがぼんやりしているカインの腕を引いて部屋の中央にあるテーブルに備え付けの椅子に座らされる。
ちょっと待て、考えさせてくれ。
俺の思考はじわじわ復活し始めて、俺は今日の朝起きてから今のこの瞬間までを瞬時に思い出した。
そしてようやく俺の意識は今現在に繋ぎ止められた。

「お、おい!何なんだ一体!?」

「あ、やっぱりクラッカー顔に当たっちゃった?当たらないように角度考えてたんだけどなぁ~」

「そうじゃなくて!いま!これは!何をしているんだって聞いてるんだよ!」

「あらやだ、カインったら今日のことすっかり忘れてるのかしら?仕事のしすぎよカイン」

「そうそう、たまには息抜きしなきゃ駄目だよ」

ねー、なんて顔を合わせるセシルとローザにイラッとしたが、平静を取り戻す俺はとりあえず頭や肩にのっているリボンやら紙吹雪を取り除いた。
目の前のテーブルには年に一度食べるか食べないかのご馳走。酒も高級品だった。

「ほら、カイン今日は飲もうよ」

はい、と俺の目の前にあるグラスに高級酒を注ぐセシル。
食事を取り分けるローザ。
俺のあの念密に立てた計画はどこへやら。

「でも大変だったのよ?鋭いカインに隠れて今回のこと計画するのって」

「でも凄いね、本当にローザがカインをここまで連れてきてくれるなんて」

「え?」

ちょっと待て、今のセシルの言葉はなんだ?
それじゃまるで俺がこの部屋にくるのも………
ちらりとローザに視線を向けると、にっこりと笑みを浮かべる。
――やられた。
ローザは俺と夕方会った時から計算して、俺がセシルの部屋に来るように仕向けたっていうのか!?
なんて策士なんだ…白魔道士なんてやめてしまえてよ……
俺がテーブルの上でぐったりとしていると、ローザが俺の肩を叩く。

「今日の誕生日パーティー、計画したのはセシルなのよ?」

「!」

「…あなたがちゃんと告白しないと、私が先にセシルに告白するわよ?」

なんて、付け加えられて俺は思わず咳き込んだ。
大きく咳き込むから食器を取りに行ってたセシルが慌てて戻ってきた。
ローザ、そこまで知ってたのか…!!侮れんっ……

「ど、どうしたんだいカイン!大丈夫!?」

「大丈夫よ、お酒一気に飲むからよカインったら」

今日は俺の21回目の誕生日。
セシルは俺の為にローザと今日のことを計画してくれた。
それは嬉しいが、俺としてはどう受け取って良いのか――少々複雑だ。
そして、ローザの宣戦布告を忘れられない俺は未だにセシルに告白すらしていない。
宣戦布告されたにも関わらず、だ。



「今度からこういうのは秘密にしなくてもいいから」

「秘密の方が盛り上がるって、ローザ言ってたよ?」

「俺に隠し事っていうのが気に入らないんだよ」

「なに怒ってるんだよー…じゃあ、ローザの誕生日は僕とカインの二人で計画しようよ」

ローザの誕生日は来月。
彼女が気付かない訳がないが、きっとセシルの企みには目をつぶって騙されてくれるだろう。

「カインと、僕との秘密だよ」

セシルはそういって笑った。






2008.10.28 (c)rlrl.

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