FC2ブログ

memory of children

FFシリーズ文字サイトです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

月の明り

ただ、あなたが恋しいと――




カインがいなくなった。
ミシディアで別れてから再会したカインは…僕の知っているカインじゃなかった。
兜で隠れる表情なんて解らない。
でも、彼の持つ槍の矛先は僕に向いていて…
そう、僕を殺そうとしていた。
悲しかった。とても――
信じたくなかった、でも目の前の現実は変えられない。
…そうだ、僕がカインを巻き込まなければこうはならなかった筈だ。
僕が弱音ばかり吐いているから、僕が弱いばかりに……
カイン、君に伝えられなかった言葉がある。
ミシディアでの任務が終わったら、君に伝えようと思ってたんだ……

「カイン…」

もう、僕の傍には想いを伝えたかった彼はいない。
永遠に戻ってこない……

あの頃に戻りたい。
君と一緒にいられた少年の頃。
君に手を引かれて走り回ることが出来た、あの頃に……

僕が何度想っても……昔には戻れない。


会いたい、逢いたい――
























セシルが隣にいない。
いつも一緒だったから、少し違和感がある。
俺は知っている。
セシルがローザに向ける眼差しの意味を……
だから殺してやりたくなった。
俺の手で、セシルの命を断ってしまいたかった……

俺は全てが憎い。
ローザを想うセシルも、セシルを想うローザも。
全てが憎くて仕方が無い。

だが、何故だ?
お前をこんなにも憎んでいるのに、俺は…それ以上にセシルを愛している……

そうだ、俺はセシルを憎んでいるんじゃない。
ミシディアでの任務が終われば、セシルに告白するつもりだった。
俺の心のうちを明かそうと…
例えそれが実らなくても俺は良かった。
想いさえ、伝われば……

セシル、俺を憎むがいい。
憎んで、憎んで、俺に憎悪すればいい。
俺は、お前に斬られても構わない。

そうだ、この愛は……お前に届くことはない。
もう、お前の手を引いてやることも、涙を拭ってやることも出来ない。
お前は、俺の心の中で微笑んでくれるだけでいい。

「…セシル……」

俺の心には、いつだってお前しかいない。
だが、俺のこの錆びれ果てた心には、憎しみしかない……
増大した嫉妬が憎悪になり、ある筈もない憎しみを植えつけられてしまった俺を…決して許すな……
今の俺には、想うことしかできない。

















「愛してる……」











『月の明り』
2008.11.13 (c)rlrl.

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://moc20.blog86.fc2.com/tb.php/33-9597b748

 | HOME | 

FC2カウンター

プロフィール

rlrl

Author:rlrl
ジャンルは…FFIV(TA含)・FFVII・FFVIII・FFIX・DFFとなります。
(女性向けが多いのでお気をつけ下さい)

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

about link (1)
業務連絡 (1)
FFIV(全般) (2)
FFIV(超短編) (2)
FFIV(CC短編) (15)
FFIV TA (3)
FFIV(パラレル) (6)
FFVII(ZC短編) (3)
FFVIIAC(全般) (1)
FFVIII(SS短編) (2)
FFIX(全般) (10)
DFF(全般) (3)
未分類 (0)
DFF(CP物) (5)
DFF(現代パロ) (3)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。