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memory of children

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First wednesday.

現代学パロウォフリ。(ライト視点)

大分更新していなくて申し訳ないです…




そういえばと、ふと思う。

君の事を何も知らない、と……






フリオニールは学年一つ下の後輩だ。
入学してきた時から知っていた。どの生徒よりも笑顔が美しい。
一年という歳月をかけて告白したら、フリオニールは頷いてくれた。両思いだった。
しかし近頃は生徒会の仕事が立て込んでいて擦れ違いが多く、一緒にいられる時間も限られていた。
私は生徒会、フリオニールはアルバイトの掛け持ち。時間が合う筈もなく、このままでは別れを切り出されてしまうと思うと……怖かった。
でも少し前に携帯を渡して、それで一度だけ電話した。
私と同じ気持ちだった彼は泣いていた。
慰める事も、涙を拭う事も、抱きしめる事も出来ない私は…一体なんなのだろうか…
これでは彼の気持ちが離れるのも時間の問題ではないだろうか……

まだ手すら繋いだ事もない君を…私は、もう……繋ぎとめておく事が出来ない…



フリオニールのバイトがない日は一緒に帰る約束をしていた。
毎週水曜日。この日だけは少しだけでも一緒にいられた。
帰り道はお互い無言。いつもの事だった。
並んで歩いても二人の間には微妙な間合いがあって、空気もどこかしら緊張している。
いや、緊張しているのはフリオニールの方だった。
以前言っていた、『こうして誰かと並んで帰った事がないから』だと。
ライトの卒業までこれでは、恋人などと呼べない。ただの男友達で終わってしまう。
だから、ライトから切り出した。
「フリオニール」
声を掛けられると身構えていたのか、予想外の展開だったのか、フリオニールは振り向いてくれた。
ライトは手を差し出した。
「…一度きりでも構わない。だから…」
と言うライトに、フリオニールは頷いて手を握ってくれた。
ライトがフリオニールを引っ張るように歩き出す。
「…卒業するまで、少しでも君の事を知りたい」
ライトがそう言うと、返事の代わりにぎゅっと、手を握り返してくれた。
温かい手だった。



君の事が知りたいんだ。
好きなもの、嫌いなもの、得意なもの、苦手なもの…
そして、出来れば君に笑って欲しい。
告白して、頷いてくれた時に見せてくれた時の様に。
楽しかったこと、悲しかったこと、怒ったこと…
色んな君の話が聞きたいんだ。

小さな事でいい、なんでも知りたい。
抱きしめるだけが愛情表現ではない、もう時間は残り少なくなってしまった。
最後まで君といたい。
初めて自分の心を伝えた、君と。



その日の夜、私の携帯が鳴った。






2009.10.29 (c)rlrl.

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